時間の使い方を見つけるための11の質問と答え

時間の使い方を有効にするための11の必要なこと やる気・向上

1日はなぜ24時間なのだろう、もう少し長ければ仕事、遊び、子育て、趣味などで出来ることがたくさんあるのに、そう思ったことはありませんか。タイムマネジメントの本もたくさん読んで、研修も受けてみたけれど、うまくできなくて自信を無くしてしまったことはありませんか。

また、自分に合いそうなタイムマネジメントの方法が見つかって、時間を効率的に使えるようになってきたと思ったら、今度は今までおざなりになってきた仕事や家事が明るみに出て、また時間が足りなくなってしまったなんてことはないでしょうか。そのうち、常に時間の効率化のことばかり考えて、仕事も遊びも中身よりも時間を気にして楽しめない自分に気づいたことはないでしょうか。同じような悪循環に陥って、時間と必死に戦っている人は周りにいませんか。

何のために時間をうまく使うのか。結論から言えば、それは一度しかない人生を豊かに生きるためです。豊かな人生が何を意味するのかは人それぞれ、十人十色です。

また、自分らしい時間の使い方も人それぞれです。ですから、1人の時間管理のカリスマを1から10までまねるより、自分なりにカスタマイズしたほうが、自分が納得する方法が見つかるのです。

理想のイメージを持たずに行うタイムマネジメントの罠

理想のイメージを持たずに行うタイムマネジメントの罠

あなたはなぜ、時間を有効に使いたいと思っていますか。時間を効率的に使った結果、生み出せた時間をどう使いたいかイメージはありますか。

おそらく、多くの人がタイムマネジメントを導入しようと考える理由は、残業、持ち帰り仕事、ランチの間も携帯も頭もフル稼働、ただただ時間が足りないから何とかしたいというのが現状でしょう。

しかし、「こういう生活をしたい」というイメージなく時間を生みだせても、結局はその時間を他の人の積み残しや別の仕事に充てられてしまうのが関の山です。

これでは、いつまでたっても「時間が足りない」の悪循環を抜け出すことはできません。いったい自分は何のためにタイムマネジメントをがんばっているのか、どんな人生を送りたいのか、具体的なイメージなしに時短や時間の効率化を行っても、いつまでも時間に振り回されて自分で人生の舵をとれなくなってしまいます。

私らしい時間の使い方を見つけるための11の質問

1. 重要!生み出した時間をどう使いたい?

重要!生み出した時間をどう使いたい?

繰り返し述べてきましたが、これが一番大事です。タイムマネジメントの目的は家族と毎日だんらんの時間を確保するためなのか、大好きな旅行のためなのか、極上の日常生活を過ごしたいからでしょうか。

そして、それを心から願い、計画しましょう。中には、時間管理を工夫することそれ自体に喜びを感じたり、仕事そのものが楽しいから仕事をやり続けたいという人もいるかもしれません。しかし、ワークライフバランスは大切です。

時間管理の必要がなくなったとき、仕事ができなくなった時にぽっかり心に穴が開いてしまう前に、考えておきましょう。

2. 人生の優先順位を何に置く?

人生の優先順位を何に置く?

この記事を読んでいる人の多くは、今は終わらない仕事を最優先事項だと考えていることでしょう。しかし、この質問は1と関わっています。

追われているから強制的にそう思い込むのではなく、家族でも、趣味でも、社会貢献でも、本当に自分が満たされたいことをイメージし、優先順位をつけることが大切です。

そうしなければ永遠に大事なことは後回し、いつまでたっても空き時間なんて生まれないのです。

3. 優先順位が低かったこと、やめていいことは何?

優先順位が低かったこと、やめていいことは何?

逆に、優先順位が低いもので、自分がしなくても問題ないものは、積極的にやめていくことで、優先順位の高いものに時間を割けるようになります。

多くの人がやめられずに困っていることは、自分はやらなくても気にならないけれど、周りの目を気にしてやめられないことです。

4. 緊急度の高さと優先度の高さ、どっちが大事?

 緊急度の高さと優先度の高さ、どっちが大事?

時間の使い方の指標の中で、優先度と混同されやすいのが緊急度です。しかし、この2つは違います。

優先度とは、先ほどの項目の通り、自分にとっての優先順位を上位に置きたいものです。

緊急度が高いものは、予測しなかった事態への対応、急な来客への対応、後輩が間に合わせることができなかった仕事の穴埋めなどを指します。中には、いつもいつも「緊急の仕事」に追われている人もいるでしょう。

しかし、緊急度の高い仕事をこなすことに終始していては、自分にとって優先度の高い仕事に取り組む時間はいつまでたっても生まれません。

緊急度の高いことはやらねばならないことですが、自分にとって優先順位の高いことのために時間の確保することこそ、大事なことなのです。

5. マルチタスク派?シングルタスク派?

 マルチタスク派?シングルタスク派?

1つのことを同時進行でこなすマルチタスクと、1つのことに集中して取り組むシングルタスク、あなたはどちらが得意ですか。

マルチタスクには限界があります。一定数以上のことを同時進行すると、効率的なように見えて、1つ1つの質は低下します。人間が一度にこなせるのは2つ、せいぜい頑張っても3つが限度です。

ただ、マルチタスクがダメだというわけではなく、優先順位が低く、多少質が悪くても時短で乗り切りたいと思えるようなことであれば、マルチタスクの時間を作ってまとめて放り込んでもよいのです。

深く考えなくても常日頃の習慣になり、自動的にできることはマルチタスクに向いています。朝、洗濯機を回しながら朝食を作り、合間に着替えやメイクもしているという人も多いでしょう。

大事なことは、自分でいくつかパターンをやってみて、もし気になることがあればやりやすいように変えていくことです。例えば、朝食づくりとメイクが同時進行では集中できずにメイクの質がいまいちで困るという人は、メイクだけはシングルタスクとして時間を確保するといったように、自分なりの解を導き出すのです。

6. 集中力は何分続く?

 集中力は何分続く?

集中力が長く、長時間デスク作業ができる人は周りから見てもまじめで仕事に熱心な人と思われます。集中時間が短くて、小休止をしょっちゅう挟む人は、たとえ仕事ができていても何となく肩身の狭い思いをしがちです。衝立や仕切りのない職場環境だとなおさらやりづらさを感じているでしょう。

しかし、集中の持続は個人差があって当然です。そして、集中力が短くても、その過ごし方の質が良く、間隔をあけながらもトータルで集中時間を持続できればよいのです。

集中時間が短い人は、周りに気を遣うよりも、自分の集中力の限度を知り、25分なら25分間隔で仕事を組み立て、こまめにリフレッシュを組み込んだほうが仕事の質も自信も上がります。

7. エネルギーの充電方法は?

エネルギーの充電方法は?

自分が内向的か外交的かによっても、時間の使い方は変わります。よく誤解されますが、外交的な人は明るく社交的、内向的な人は根暗といった単純なステレオタイプではありません。

内向型と外交型の違いは、主にエネルギーの充電方法や刺激に対する反応の違いであって、この事実を知ると「自分は外交的だとおもっていたけれど内向的だった」と気づく人が多いのです。つまり、内向的/外交的の2種類の人間がいるわけではなく、傾向として内向的/外交的であったり、両方持ち合わせているけれど内向寄り/外交寄りという人が多いのです。

外交的な人は人とのコミュニケーションやつながり、活動することからエネルギーを得ています。リフレッシュもそれらを通して行えます。内向的な人は内面にある自分の感情、アイデア、イメージなどからエネルギーを得ています。内向的な傾向の人には静かに考える時間と場所が必要で、外交的な人がエネルギーを得てリフレッシュできる場面で内向的な人は消耗してしまうことがあります。

ですから、もし自分が内向的な傾向がある場合は、時間管理にエネルギーの消耗を防ぐための充電タイムや工夫を適度に組み込んでおく必要があります。

8. スキマ時間でしていることは?その中でムダだと思うことは?

 スキマ時間でしていることは?その中でムダだと思うことは?

仕事と仕事の合間、移動時間などでちょこちょこできる、あるとうれしいスキマ時間、どう使っていますか。

たかだか15分でも1か月続けば7.5時間に、年間では90時間にもなります。スキマ時間を意識して使うか、それともダラダラしてしまうかでは、大きな差が生まれます。

資格の勉強をするなど使い方を決めてもよいし、スキマ時間でやりたいことリストを作っておけば「忙しくてやりたいことができない」と嘆かずにすむようになります。

9. プライムタイム、サブプライムタイムを有効に使えている?

 プライムタイム、サブプライムタイムを有効に使えている?

自分にとって能率が高く仕事や活動ができる時間のことをプライムタイムと言います。プライムタイムは人によって異なります。午前中に集中できる人もいれば、午後から調子が出てくる人もいるでしょう。その時間帯に優先順位の高い、集中力の必要な仕事を組み込み、それ以外の時間に単純作業などを導入すると能率があがります。

問題は、多くの人にとってのプライムタイムと会議や打ち合わせなどの時間が重なりやすいということです。

その場合は、第2、第3のサブプライムタイムを洗い出し、その時間を有効活用することで乗り切りましょう。

10. 嫌なことは先に済ませる?先に延ばす?

嫌なことは先に済ませる?先に延ばす?

やりたいことばかりなら仕事は楽しいですが、クライアントへのお詫びのメール、気が乗らない相手との連絡対応など、嫌なこともこなしてこそ仕事です。この嫌な仕事に対する向き合い方も、時間の使い方の上手/下手を分けるポイントになります。

すぐに対応できない場合は、後回しにして時間を置き、考える時間を持つことで、別の解決策が見つかることもあります。

ただ、時間の使い方が上手な人は、嫌なことはできるだけ早く済ませる習慣の持ち主です。嫌なことはできるだけ早く済ませることで、嫌な気持ちを引きずらなくて済むので、その分、本来自分がやるべきことに時間も集中力も割くことができるようになるからです。また、後回しにした分、こじれたり、問題が複雑になってしまうこともあるので、嫌なことはなるべく早く手を付けるほうがよいのです。

何でも先送りしてしまう癖がある人は、先送りしない人に倣って、嫌なことをさっさと済ませる心地よさを一度ぜひ体験してみてください。

11. ドタキャンでぽっかり空いた時間を何に使う?

ドタキャンでぽっかり空いた時間を何に使う?

約束をドタキャンされたらどんな気持ちになりますか。時間を大切にする人なら特に、怒りの気持ちも湧いてくるでしょう。

しかし、誰もが忙しい現代社会では仕事や学業だけではなく、子育てや介護など、誰もがいろいろな事情を抱えています。自分もドタキャンせざるを得ない場面があるからこそ、ドタキャンする人の気持ちもわかるものです。

時間の使い方が上手な人はドタキャンも想定内、空いた時間をうまく使いこなしています。

待ち合わせ付近でできる用事をこなしたり、見たかった映画を見たり、会いたかった人に声をかけて会ったりと、ドタキャンの場合のオプションを考えてみましょう。そうすれば、その時間は無駄ではなく、むしろ豊かな時間を過ごせたと言える、時間にも気持ちにも余裕のある人になれます。

まとめ

時間の使い方は誰かのまねをするだけでは物足りないはず。11の質問について答える中で、自分に合った時間の使い方が見えてきたのではないでしょうか。自分らしく、人生を豊かにするために、時間を味方につけていきましょう。