威圧感のある人の類似する20の特徴・心理 なぜそこまで「圧」が強いのか?

威圧感のある人の20の特徴と心理 なぜそこまで「圧」が強いのか? ストレス

世の中には色々な人がいます。その中で、あの人はどうも威圧感があって苦手という人が、家族や同級生、先生や同僚、上司などに一人はいるものです。

威圧感のある人にはどのような特徴があるか?10個の特徴と、その威圧感の裏に隠された心理はどのようなものか?10個の心理の合計20のポイントから分析してみましょう。

特徴1:横柄な態度

横柄な態度

威圧感のある人は、他人に対して横柄で偉そうな、見下した態度を取ります。特に、自分の子供や部下といった、自分より目下の人間に横柄な態度を取り、態度や言動、表情や目つき、しぐさや雰囲気などに威圧感を醸し出すのが特徴です。誰でも、付き合うなら謙虚で気さくな人がいいはずなのに、威圧感のある人は、わざわざ横柄な態度を取り、相手に不快感を与えます。

特徴2:孤立する

孤立する

威圧感のある人は、横柄な態度を取るせいで周囲から孤立し、ますますひねくれて横柄な態度になる人も多くいます。誰しも、威圧感のある人には恐怖や不快感を感じますし、横柄な態度をとる人に味方しようとは思いません。威圧感のある人は、いざというときに誰も味方になってくれないという結果をもたらすことを分かっているのか分かっていないのか、自分の首を絞めるような態度をとるのが特徴です。

特徴3:自尊心が強い

自尊心が強い

威圧感のある人は、プライドが高く、自尊心が強い人が多い傾向にあります。逆に、自尊心が高いゆえに、威圧感のある態度を取るという裏表の関係もあります。自分の考えに強い自信やこだわりがあるため、少し反対されたり、異なる意見を言われただけで、烈火のごとく怒りだすことがあるのも、威圧感のある人の特徴です。

特徴4:マウントを取りたがる

マウントを取りたがる

会話の中で、自分が主導権を握り、マウントを取りたがるのも威圧感のある人の特徴です。そのため、相手の意見を否定したり、上から目線でものを言ったりします。実際に能力が高い人は、そのように必死にマウントを取らなくても自分のポジションは安泰なので、マウントを取りたがるのは能力が高くない人に多いのです。余裕がないので、あらゆる話題や分野に首を突っ込んで、マウントを取ろうとします。

特徴5:自分が正しいと思いこむ

自分が正しいと思いこむ

威圧感のある人は、自分の考えや意見が絶対的に正しいと思い込み、意見が合わないのは相手が間違っていると主張しがちです。そのような言動によって、何とか自分を肯定してもらおうとしているのです。また、他人に批判されたり反対意見を言われるのを極度に嫌い、威圧感によって相手をコントロールし、自分の正しさを主張しようとするのです。

特徴6:他人の話をきかない

他人の話をきかない

威圧感のある人は、常に「正しいのは自分、相手が間違っている」と信じ込んでいるので、他人の話を冷静に謙虚に聞くことができず、どんな正論も聞く耳を持ちません。心理学の用語では、思い込みや先入観によってものごとを客観的に公平に判断できないことを認知バイアスといいますが、威圧感のある人はそれが甚だしいといえます。

また、個人の先入観に基づいて、自分に都合の良い情報のみを集めて判断するのを確証バイアスといいますが、威圧感のある人は「自分が正しい」という先入観に基づいてすべてを歪めて判断しているのです。

特徴7:共感力がない

共感力がない

威圧感のある人は、自己中心的で、自分の考えや感情を最優先し、他人の考えや気持ちをないがしろにするという特徴があります。他人の考えや気持ちを想像したり共感したりする能力が乏しいため、自分の威圧的な言動で相手がどう思うか、どう感じるかが分からないのです。

また、自分の言動を客観的に判断することができない人が多く、無意識に威圧的になってしまうのです。さらには、自分の自慢や相手の否定ばかりで、会話のキャッチボールができない人が多いのも特徴です。その結果、ますます周囲から孤立していきます。

特徴8:大声を出す、すぐキレる

大声を出す、すぐキレる

威圧感のある人は、不必要に大声を出したり、すぐにキレたりします。そうすることによって、自分の立場を守ったり、自分が主導権を握って相手を自分の思い通りに支配したり、反論を未然に防ごうとしているのです。また、動作が大きく大げさで、ものに当たったりすることによって、無意識に周囲に自分の存在をアピールし、周囲に緊張感とストレスを与えるのも、威圧感のある人に多く見られる特徴です。

特徴9:自分を正当化する

自分を正当化する

威圧感のある人は、他人に反論されるとすぐに怒ったりするのが特徴です。自分の考えが正しいと思い込み、すぐに怒ることで、自分の考えを否定されるのを防ごうとしているのです。また、自分の考えが誤っていても、自分に落ち度があっても、素直にそれを認めて謝罪したりしません。

どんな屁理屈をこねてでも自分を正当化したり、くどくどと言い訳をしたり、開き直ったりするのが特徴です。その反対に、他人の失敗は、些細なことでも鬼の首を取ったようにあげつらい、他人を貶めることで自分の優位性を保とうとします。

特徴10:職場や家庭の環境を悪化させる

職場や家庭の環境を悪化させる

威圧感がある人が親や先生、上司になると、間違いを指摘したり、異なる意見を述べることすらままなりません。その結果、企業などでは不適切ややり方を修正することが遅れてしまい、ますます困った状況になります。

職場で大声で部下を叱る上司がいると、叱られた部下だけでなく、他の無関係な同僚の仕事の効率も大きく低下させ、ストレスを与えるという調査結果が出ています。子供に対しては、いわゆる「毒親」となり、一生のトラウマを残しかねません。

心理1:自信がない

自信がない

威圧感のある人の心理の裏側は、実は自信のなさからきていることが多々あります。自分や自分の能力に自信がないため、それを指摘されるのを極度に恐れるのです。能力が高い人は、相手に対してゆとりを持って悠々と優位に立てるので、威圧感を出す必要がないのです。

「実るほど頭が下がる稲穂かな」ということわざの通りです。また、謙虚にふるまうことで、有用な情報を収集できたり、味方を増やしたりできるのですが、威圧感のある人はその逆のことをしているのです。

心理2:根拠のない自信がある

根拠のない自信がある

威圧感がある人には、圧倒的な自信がある人もいます。しかし、多くは「主観的な」自信であり、客観的にはその自信の根拠となる能力が伴っていない場合がほとんどです。なぜなら、過去の心理学の調査で、能力の低い人ほど自分の能力を過大評価し、能力の高い人ほど過小評価するという傾向があると報告されているからです。

このように、能力の低い人間が自分を過大評価する認知バイアスを、ダニング=クルーガー効果といいます。中には、客観的にも能力が非常に高く、むしろ謙遜すると嫌味になるレベルの人もいるかもしれませんが、それは確率的に極めてまれです。

心理3:防衛本能が強い

防衛本能が強い

威圧感があって自信がない人は、自信のない自分を守るため、防衛本能が強くなります。そして、「攻撃は最大の防御」とばかりに、時には必要のない先制攻撃や過剰防衛をしてしまうのです。いわゆる、「弱い犬ほどよく吠える」といいますが、人間にも当てはまり、弱い人間ほどキャンキャンとよく吠えます。すぐに攻撃をするのは、自分が攻撃されるのを極端に恐れているからです。

心理4:実は打たれ弱い

実は打たれ弱い

威圧感がある人は、実は本気で責められると打たれ弱い面があります。メンタルが弱いからこそ、自分を守る防衛本能が強くなり、過剰防衛してしまうのです。しかし、そのような事情は、理不尽に怒られたりキレられたりする人にとっては関係のないことで、ただただ迷惑といえます。絶対的な強さを持つ人間は、滅多に怒ったり威圧感を出したりしませんが、一度怒ると大変なことになります。

心理5:他人に否定されたくない

他人に否定されたくない

威圧感のある人は、他人に否定されるのを極端に恐れ、他人に認めてもらいたいという承認欲求が高い傾向があります。その結果、他人に否定的なことを言われる前から、否定されないように先制攻撃をしてしまうという攻撃的な行動を取ってしまいます。

心理6:見栄を張る

見栄を張る

威圧感のある人は、実際以上に自分を大きく見せたいという心理があります。例えば、部下に無能と思われたくないとか、上司に認めてもらいたいという気持ちが人一倍強く、それが威圧感につながっています。

実際に非常に能力が高い人は、そのように背伸びする必要がないのですが、能力の低い人は、無理してでも自分を大きく見せないといけないという焦りがあるのです。

心理7:権威に執着する

権威に執着する

威圧感のある人は、肩書や学歴などの権威に対する執着も強く、権威をかさにきて自分を大きく見せたいという心理が働きます。権威があることによって、その人に対する判断や評価が左右されることを心理学ではハロー効果(後光効果)といいます。

威圧感のある人は、自分に対する評価を少しでも上げるため、ハロー効果を利用して権威に執着するのです。本当に実力や能力のある人は、そのようなことをする必要がないので、権威に執着するのは本当は実力のないことの裏返しともいえます。

心理8:権威のある人には従順

権威のある人には従順

威圧感のある人は、自分より目下の者には横柄な態度を取りがちですが、逆に自分より目上の、権威のある人には従順であることがあります。これは、その人を本当に尊敬しているのではなく、その人の権威をハロー効果に利用しているだけなのです。同僚や部下からすれば、上司に媚びへつらい、部下に威張り散らす鼻持ちならない人間です。

心理9:家庭環境の問題

家庭環境の問題

威圧感のある人は、問題のある家庭で育ち、それが考え方や性格に影響を及ぼした場合が多いのです。親に過保護に育てられたため、他人の気持ちや考えに配慮することができなかったり、威圧感のある親に育てられたため、親と同様に威圧感のある人間になってしまうこともあります。

心理10:劣等感がある

劣等感がある

威圧感のある人は、実は深い劣等感があり、それの裏返しとして他人に対して威圧感のある態度を取ったり、権威に執着したりして、必死に劣等感を抑え込んでいる場合があります。ほんのささいな言動でも、自分がバカにされたと被害妄想的になり、威圧感のある態度で反撃している場合があります。

まとめ

威圧感のある人の特徴は、横柄な態度を取るため孤立し、自尊心が強く、マウントを取りたがる傾向にあります。自分が正しいと思いこむため、他人の話をきかず、他人に対して共感力がなく、すぐに大声を出したりキレたり、自分を正当化し、結果として職場や家庭の環境を悪化させてしまいます。

威圧感のある人の心理としては、自信がないか、逆に根拠のない自信がある場合もあります。また、防衛本能が強く、実は打たれ弱く、他人に否定されたくない心理があります。さらに、見栄を張ったり、権威に執着し、権威のある人には従順であったりします。威圧感のある言動を取る原因は家庭環境の問題であり、劣等感が根底にあることが多いのです。