周りを見渡すと必ずいる賢い人、賢い人とは単純に頭が良い、勉強が出来るというわけではありません。賢い人を一言で表すと、物事を総合的な角度から見て、その場その場に合わせてもっとも妥当な判断の出来る人ということになります。
賢い人の典型的な特徴を以下にまとめてみました。今何がもっとも求められているかという判断が的確に出来る賢い人は、職場でも高く評価されます。賢い人の特徴を知り、少しでも賢い人に近づけるよう、自分の言動の中で改善できる部分は直していくようにすると、賢い人の仲間入りが出来そうです。
判断力がある人
賢い人には判断力が備わっています。いくら頭が良くても判断力に欠ける人は賢い人とは呼べません。その場の状況や相手の性格などを冷静に判断し、それをもとに行動できる人が賢い人です。判断力を養うには、観察力も磨かなければなりません。
自分の個人的な感情や気持ちに我を忘れて、客観的な判断の出来ない人は、人から尊敬されません。まずは事実関係をしっかりと吟味し、そこから演繹法で結論が導きだせるような判断力が求められます。
分析力がある人
自分の周囲で起こっていることをきちんと把握し、それを分析する能力に長けている人は賢い人です。ある状況に際して、それが何を意味しているのかを分析できない人は、往々にして間違った結論に到達してしまいます。
人の話をじっくり聞き、客観的なデータと誰かの別の人の主観の違いをきちんと理解するようにしましょう。分析力がある人は、人の噂に左右されることがありませんので、周囲の人に賢い人というだけでなく、しっかりした人という印象も与えます。
誰にでも公平に対処できる
賢い人は人を差別せずに、誰にでも公平な態度が取れます。えこひいきをせず、中立的な立場を取ることが出来るため、いろんな人から相談を持ちかけられることが多いのが特徴です。
判断力や分析力を備えているため、持ちかけられた相談にも的確なアドバイスをしてくれることが多く、職場でも頼りになる存在です。人に取り入ったり、誰かを貶めようという意図もありませんので、揉め事に巻き込まれるということもありません。
人をまとめられる
このように冷静で判断力があるため、その場の状況をうまくまとめるのが得意なのも、賢い人の特徴です。
意見が分かれてしまい、なかなか結論に至らないときも、賢い人がいれば大丈夫、全員の意見をうまく取り入れ、みんなが納得できるようにチームをまとめることが出来ます。
自分の内面に自信がある
自分の内面に自信があるため、威張ったり、自慢したりする必要を感じません。そのため他人の評価をあまり気にすることなく、自分のペースで落ち着いて行動しているイメージがあります。
自分の内面に自信がない人は、他人からの評価を当てにして、右往左往することがあります。自分の能力や個性に確たる自信がなければ、人の言動に振り回される流動的な人間になってしまいます。
長期的なビジョンがある
賢い人とは長期的な展望のもとに計画を進められる人。自分では賢いつもりで、目先の欲に駆られ一時的な益を取る人は賢い人とはいえません。
賢い人とはその場限りの損得ではなく、どのような言動を取れば終局的に益があるかを考えられる人といえます。また計画を立てる上では、さまざまな不確定要素をも視野に入れられるのが賢い人です。
冷静で落ち着きがある
頭が良いとか、成績が良いとか、業務成績が良いとかよりもむしろ、自分のポジションを冷静に把握し、求められたことを効率よく行うことこそ、賢い人といわれる条件になります。
頭が良くても感情の起伏が激しく、好き嫌いで行動しやすい人などは、賢い人とはいえません。賢い人の大きな特徴の一つは、状況に関わりなく、常に冷静な態度をキープ出来ることです。
自分の立ち位置を理解している人
賢い人とは自分の能力や才能が最も活きてくる場を心得ている人といえます。つまりどんなことにおいても一番になりたいという幼稚な自我ではなく、自分という人間の価値がもっとも認められる場を選べる人ということになります。
どんなに優れた能力を備えた人でも、すべての事柄に関してあらゆる知識を備えているとは限りません。賢い人とは他人を妬んだり、むやみに羨望したりすることなく、自分の出来ることを出来る範囲で行う現実的な人といえます。
観察力がある人
観察力が鋭く、他人の感情の機微に聡いのも、賢い人の特徴です。周囲のいる人を何気なく見ているだけで、その人の感情や思いに気が付くからこそ、相手に対して穏当な態度を取れます。
他人のふとした仕草や発言から、その人の性格や好き嫌いなどを推察することに長けています。
言わなくて済むことは言わない
相手との会話の中で言わなくともいいことをつい言ってしまい、後で悔やむことがありませんか。賢い人は言っていいことと悪いことの判断が的確に出来る人。言わなくてもいい余計な一言がありませんので、人間関係でつまずくことがありません。
余計な一言が多い人は浅はかだと思われても仕方ありません。賢い人とは何気ない世間話をしている最中でも、おしゃべりに我を忘れることがありません。余計なことは言わない代わりに、慎重に話をするということで、発言の一言一言に重みが出ます。
人の話をきちんと聞く
頭が良いことを自慢にしている人の中には、人の話を一切聞く気のない人がいます。このような人は賢い人のカテゴリーには入りません。賢い人は人の話をきちんと聞くことの出来る人、相手の話に真摯に耳を傾けますので、好感度も高く、人に好かれます。
人の話に耳を傾けられない人は、社会的立場がどんなに上でも、周囲の人とのコミュニケーションが万全とはいえません。どんな相手であれ、相手の話していることを聞くという基本的なマナーすら出来ていない人は、他にどんな優れた点があったとしても、賢い人とはいえません。
一歩引いて相手を立てることが出来る人
相手との関係において、自分のことばかりを優先せず、必要であれば一歩引いて相手を立てることが出来る人も賢い人の特徴です。
自分の言い分ばかりを通そうと相手にまったく譲歩しない人は、かえって反感を買ってしまい、よほど頑張らなければ自分の希望を通すことが出来ないこともあります。相手に譲歩できる心のゆとりがあれば、相手からも尊重されます。
自分のペースで生きる人
人は人、自分は自分と、何事も自分で決めたペースで生きている人は賢い人です。人はみなそれぞれ、自分自身の価値観に沿って毎日を送っています。自分の内面にしっかりとした芯のある人は、周囲の人の動向によって左右されません。
自分なりの生き方のペースを乱してもメリットは何一つありません。物事がうまく行っているときも、失敗続きのときも、自分のペースを守り、価値観を失わずに生きられる人は賢い人といえるでしょう。
まとめ
賢い人の特徴を挙げてみました。賢い人とIQが高い人は必ずしも同意義ではありません。賢い人とは周囲の状況に合わせて、自分の言動を調節できるような人を指します。自分の才能や個性は大切にしながらも、周囲との協調性も忘れない、そんな賢い人の特徴を知ると、賢い人になるための道が自ずと開けていきます。
ただ頭が良いだけで性格が悪い、空気が読めない、先が読めない、こんな中途半端な特性ではなく、周囲の人から尊敬される、本当の意味で賢い人になる努力をしてみましょう。