芯が強い人のイメージ&特徴は?芯を強くするためにできること

芯が強い人のイメージ&特徴は?芯を強くするためにできること ストレス

「強さ」にはいろんな種類がありますが、「芯が強い」はその中でも人の特性としてとても特別なもののように聞こえます。考え方や行動に一本筋が通っていて、人の意見に流されることなく、目標に向かってぶれずに進んでいけて…。

こう書くと、なんだか頑固者と紙一重のようにも聞こえますが、芯が強い人と頑固者には大きな違いがあります。一番大きな違いは、頑固者に憧れる人はいませんが、芯が強くなりたいと願う人はたくさんいることです。身の回りの芯が強い人をよく観察して、芯の強さの秘訣を学んでみましょう。

ぽきっと折れたりブレたりしない-芯が強い人のイメージ

ぽきっと折れたりブレたりしない-芯が強い人のイメージ

八方美人、優柔不断、途中で挫折、最後までやり遂げられない、何かあるとポキッと折れやすい…、芯が強い人に憧れる人は、こんな悩みを持っているのではないでしょうか。

芯が強い人はその逆です。芯が強い人をイメージしてみましょう。

芯がある=価値観やポリシーをしっかり持っている

鉛筆をイメージしてみましょう。黒鉛の芯の周りをやわらかい木で覆っています。硬くても芯だけではぽきっと折れやすく、持ちにくくて手も汚れます。周りを柔らかい木で覆うことで、しっくり手になじみ、他のものと一緒にしても芯が折れて使えなくなったりしません。

いわゆる「芯」に当たるのがこの価値観やポリシーです。価値観とは、その人の言動を支えるものですから、この芯がしっかりしていることで、考えていることと言動が一致しています。だから、ちょっとやそっとのことではブレたり、他人の意見に流されることはないのです。

また、話の筋が通っているので、説得力があり、周りに安心感を抱かせます。

硬い芯+柔軟な外面=しなやかな強さ

芯が強い人も価値観やポリシーが硬いだけでは衝突ですぐに折れてしまいますが、外面が柔軟であることがポイントです。自分の価値観やポリシーを押し付けるのではなく、相手の価値観やポリシーも尊重しながら話を進めることができるコミュニケーション上手な人なのです。

芯の強さとは、言ってみればガチガチの強さではなく、しなやかな強さなのです。

それに対して、頑固者のイメージは鉄筋の棒です。芯も外側も硬く、ちょっと衝突するだけで相手も傷つけますし、自分の表面も傷だらけになります。

多少ブレても曲がったり折れたりしない

鉛筆を軽く握ってゆらゆらさせると、まっすぐなはずの鉛筆がくにゃくにゃ柔らかい物体のように見えます。そのままぐにゃっと曲げられそうですが、それは錯覚で、実際の鉛筆はまっすぐで硬いままです。

芯が強い人もこれと同じように、多少外圧が強くてブレたとしても、簡単に曲がったり折れたりしません。それは、芯があるからです。

鉄筋の棒もガチガチに硬いので簡単に折れたり曲がったりはしません。しかし、強い衝撃が加わるとボキッと折れて修復不可能な状態になります。頑固者は頑固を貫くので折れないように思われがちですが、頑固なゆえにへし折られてしまうこともあるのです。

芯が強い人の具体的な特徴

芯が強い人の具体的な特徴

簡単には折れたり曲がったしない、でもしなやかで柔軟な側面を持つのが芯が強い人のイメージでした。では、具体的な特徴も見ていきましょう。

回復力のあるしなやかな強さ-レジリエンス

芯の強い人の強さは、鉄筋コンクリートのような強さとは少し性質が違います。鉛筆や嵐の中で風に揺られても折れない木のように、外からの圧力で多少揺れてもすぐに元に戻る弾力性を持った強さです。

このような回復力のある強さのことを、心理学の用語でレジリエンスと言います。芯の強い人が持つ強さは、まさにレジリエントな強さだと言えるでしょう。

そして、それを支えているのが芯である価値観やポリシーなのです。

簡単にはゆるがない価値観やポリシーを持っている

衝突や対立を経験したことのない人はいませんが、多くの人は仕事ややりたいことを貫きたくても、本筋から外れた人間関係のこじれや対立で消耗してしまいます。対立で折れたつらい経験が多い人ほど、対立を恐れて自分の価値観やポリシーがあっても自ら引っ込めたり曲げてしまうことがあります。

芯が強い人は、簡単にはゆるがない価値観やポリシーを持って行動しますが、持ち前のしなやかさがあるので、多少意見がすれ違ったり対立したとしても、「私は私」と筋を通すことができるのです。

1人になることを恐れない、楽しめる

多くの人は、孤立することを恐れて、人の顔色を窺ったり、時には無理に合わせたりします。それも1つの人間関係の作り方です。

芯が強い人の場合は、人と群れる安心感よりも自分のポリシーを貫き通すことのほうが大切なため、無理に周りに合わせるよりも一匹狼でいることを選びます。

柔軟で人づきあいもよいほうですが、1人でも楽しめる孤高の存在として周りから一目置かれていることでしょう。

自分をよく知っている

価値観やポリシーが明確なことに加えて、芯が強い人は自分の目標、好きなこと、嫌いなこと、長所や短所、強みや弱みもよく把握しています。

先ほど触れたように、芯が強い人はしなやかなメンタルの強さを持っているので、自分を必要以上に強く見せようとして鉄筋コンクリートで武装したりしません。

自分の弱さ、短所も受け止める謙虚さがあるからこそ、鉄筋で武装して強がっている人と違って、周りからの信頼や憧れの目で見られることも多いのです。

目標がはっきりしているから多少ブレても軌道修正できる

芯が強い人は、目標を見つけて、それに向かって物事を進めることも上手です。

たいていの人は目標は持っていても、日常の些末な人間関係のこじれや面倒、他人の評価に振り回され、そちらに気を取られて目標ややるべきことを見失ってしまうこともあります。

芯が強い人は夢や目標に対する意識が強く、ちょっとやそっとのことではブレません。また、ブレたとしてもそれに呑み込まれて消耗してしまわず、目標に向かって自分を立て直し、軌道修正をする力があります。

行動力と推進力

行動の原動力となるのは目標であり、それを支えているは価値観やポリシーです。芯が強い人は行動力の源となるものを芯としてしっかり持っているので、しり込みすることなく行動します。

また、言っていることと行動が一致しているため、筋が通っていると周りに思わせます。

個人的な行動力はもちろん、チームで物事を推進していく力も備わっていますが、周りが追い付けないこともしばしばあります。そのため、尊敬されつつも猪突猛進なイメージや評価を周囲に与えてしまうこともあります。

自分の芯を強くするためにできること

自分の芯を強くするためにできること

人の意見や感情に流されやすい、目標ややりたいことがあるのに途中で挫折してしまう人は、芯が強い人に憧れ、うらやましく感じていることでしょう。芯を強くするためにできることをまとめてみます。

飾らない、今の自分をそのまま受け止める

芯が強い人のメンタルは、鉄筋コンクリートで塗り固めて虚勢を張るような強さではなく、いろいろあっても回復力のあるしなやかメンタルです。

ですから、まずすべきことは、自分を強く見せようとしているならそれをやめ、いいところも悪いところも、強みも弱みも、長所も短所もありのままの自分を俯瞰して受け止めることです。

自分の価値観やポリシーを育てる

人によってはそれは思想や信仰、職業上の倫理などになるかもしれません。ここでは難しく考えずに、自分にとって譲れないことは何か、自分の行動を支えている考え方は何かを考えてみましょう。

ずっと心に残っているおばあちゃんの教え、尊敬する先生の言葉、大好きな作家の言葉など、ヒントはいろいろなところにあるはずです。

すぐに思い浮かばないかもしれませんが、常日頃からそれについて意識することが、芯が強い人への第一歩なのです。焦らず、じっくり、リラックスした状態で取り組んでみましょう。

人との出会いや読書なども、様々な価値観に触れて自分をふりかえるために有効な方法です。

自分の意見やその根拠を考えてみる

芯が弱くて人の意見に左右されがちな人は、自分の意見を持つ練習をしてみましょう。

芯が強い人の意見には、その裏付けとなる根拠がしっかりあります。時間を作って、身近な出来事やニュースについて、次のようなことを考えてみましょう。できればメモをとるようにすると、後でその言動が一貫しているかどうかをチェックできますし、考えることが習慣化します。

・それについて気づいたこと感じたこと

・なぜそう感じたか(理由・根拠)

・自分がその渦中の人ならどうしたいか、どうしてほしいか

考えることに慣れてきたら、身近な人に対してそれを話してみましょう。

思い込みを変える

人の意見に左右されがちな理由が人に嫌われたくない、波風を立てたくない、孤立したくないなどであれば、その不安や恐れに向き合ってみましょう。

それらの大半は思い込みです。案ずるより産むがやすしとはよく言いますが、自分の意見を言ったことによって人に嫌われたり根に持たれたりすることはありません。

もし自分の意見を言って「生意気だ」と言われたり排除されるようであれば、それは相手が未熟なだけのこと。そのような未熟な人間関係が自分の意見よりも大事かどうかを見極めることが大事です。

自分の言動について自由と責任を意識する

誰でも自分の意見を自由に述べる権利を持っています。合わせて、自分の意見に責任を持つことも大事です。芯が強い人が信頼されるのは、言動が一致しており、言葉や行動に責任を持っていることが伺えるからです。

他人の意見に流されて後で後悔しても、他人の意見に同調することを選んだのは自分ですから、人の責任にすることはできません。

また、意見を言わないということも、1つの意見表明であることを意識しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか。芯が強い人は鉄筋コンクリートを塗り固めて武装した頑固者ではなく、柔軟でしなやかなメンタルの強さを持った人のことでした。憧れのしなやかメンタルを手に入れるために、ご参考にしてください。