悪口ばかり言う人と一緒にいて、楽しいと思う人はいないでしょう。陰口や悪口を言う人の心理状態とはどのようなものでしょうか。
自分ではそんなつもりはないのに、つい周囲の人の悪口や陰口を叩いてしまうのは、自分の心の中に満たされないものがあるから、他にも自分だけ優位に立ちたいために、他人を落としいれようと悪口を言う人や、とにかく他人の悪口を言うのが何よりの楽しみという人まで、悪口を言う人にはさまざまなタイプがあります。
ここでは悪口を言う人の心理状態と、どうしたら他人の悪口を言わないような人間になれるかについて考えてみました。暇さえあれば人の悪口を言っている人は、本人が自分で思っているよりも、周囲の人からひどく嫌われているものです。
悪口を言う人と悪口を言わない人には根本的な違いがあります。悪口を言う人の心理を知ることにより、これに対する対処法も身につけることが出来ます。
悪口を言う人の心理状態とは
悪口というのは陰で言われるもの。理由はどうあれ、悪口を言うのは、何らかの満たされない欲求があるからこそ。悪口を言う人にもいろいろなタイプがあり、誰かを陥れようと意図的に悪口を言う人もいれば、ある意味趣味のように、気が付いたら人の悪口を言っているという人もいます。
他にも自分の保身のため、自分の立場を良くしたいがために、陰で同僚の悪口をささやく人もいれば、自分の悪口話に同調してくれる、いわば悪口仲間を求めている人もいます。悪口を言う人に対処するには、その人が一体どのタイプなのか見極めることが肝心です。
悪口を言う人と悪口を聞く人
悪口という構造を考える上で大切なことに、悪口を聞く人の存在があります。悪口は言う人だけでは成立しません。悪口が悪口として成立するためには、これを聞く人の存在が必要になります。
悪口に関しては通常、悪口を言う人の存在ばかりがクローズアップされますが、人の悪口を率先して聞いている人の存在も無視できません。
他人の悪口を聞くことが大好きという人は、悪口を言う人よりもさらに屈折した感情を抱えている場合があるようです。悪口が言われている当人の耳にまで入ってしまうのは、悪口を聞いた人たちがその内容を広めているから。悪口は言う人と聞く人がいて、はじめて成り立つものと理解しましょう。
悪口を言う人のタイプ
①自分が優位に立つために画策するタイプ
職場での人間関係を自分に有利になるように操作することに長けている人がいます。このタイプの人たちは他人の立場を悪くしようと、悪口を積極的に利用します。
②ゴシップ好きで悪口はストレスのはけ口というタイプ
とにかくおしゃべりが好きで、気が付いたら悪口も言っているという無意識タイプ。人の良いところを誉めていてもあまり場は盛り上がりませんが、人の悪口となると途端にその場にいる全員が同調してしまい、妙に盛り上がることはありませんか。
職場で人気のない上司の悪口など、一人が始めると止まらなくなるのは、連帯感を感じるせい。日頃のストレスを悪口で清算しているかのようです。
③他人を批判することが好きなタイプ
他人に非があろうとなかろうと、とにかく他人の批評、批判をするのが大好きという人もいるようです。
このタイプの人は無意識のうちに、自分と他人を比較することで、自分の優秀さ、有能さを周囲にアピールしていると思われます。
④嫌いなタイプの人を徹底的に悪く言うタイプ
個人的に嫌いな人がいて、その人のことをどうしても素直に受け入れられないタイプ。自分の感情を正当化するために、嫌いな人の短所や過ちを周囲の人に知らしめるように悪口を言う傾向にあります。
悪口を言わない人の特徴とは?
悪口を言う人がいる一方で、決して人の悪口を言わない人もいます。悪口を言わない人は総じて、他人の長所を見つけることが上手で、人の過ちを見かけてもこれを暴き立てることをしません。逆に長所に対してはこれを積極的に、しかしさりげなく誉めてくれます。
こんなタイプの人が職場の上司だったら、どんなに働きやすいだろう、と思いませんか。このように悪口を言わず、良いところを適正に評価してくれる人は、どんな人にも受け入れられ、頼りになる存在として認識されます。
悪口を言う人は信頼されない?
他人の悪口を言わない人とは逆に、悪口を言う人が人気者になることはほとんどありません。面と向かって悪口を言う人に反論する人はいないにしても、悪口を言う人自身もまた陰で悪口を言われていることがほとんど。悪口を言うことで得になることはないと知りましょう。
自分では悪口とは思っていなくても、直接本人に伝えるのでない限り、他人に関する噂や意見は、すべて陰口・悪口として受け取る人もいます。
悪口を言うことで、言われている本人の評判よりもむしろ、そんな話を流している人自体の評判が悪くなることもあります。悪口は言わなくて済むならそれに越したことはありません。
愚痴?それとも悪口?どっち
悪口を言う人の中には、自分が言っていることは悪口の範疇には当たらないと考える人もいるようです。そもそも悪口とは何を指すのでしょうか。
どこまでが罪のないおしゃべりで、どこからが悪口に相当するのか、この当たりについてうやむやな人は、自分では単なるおしゃべりのつもりで言っていることも、周囲の人からは、人の悪口を言っていると捉えられている可能性が十分あります。
たとえば職場の同僚や上司に関する話題の場合、自分では単なる愚痴のつもりで言っていることが、周囲の人からは悪口と捉えられてしまい、自分の立場が悪くなることも。他人の悪口を言うつもりのない場合は、人の短所や欠点をあげつらうことがないよう、気をつけて話すようにしましょう。
悪口にならない愚痴のこぼし方とは?
では家庭で職場で、ついこぼしてしまう愚痴を悪口にしないためにはどうすればよいのでしょうか。ストレスの多い人は愚痴をこぼしやすいのですが、そのときに気をつけたいのは、他人の無用な批評は出来るだけ避けるということです。
愚痴はこぼしている本人はすっきりしますが、聞かされているほうとしては、余計なストレスを背負わされたと感じてしまいます。
愚痴の対象が特定の人に固まっている場合には、愚痴ではなく単なる悪口としか思われません。愚痴をこぼしてしまうのは仕方ありませんが、聞いている人を不快に感じさせないよう、なるべく明るいトーンで、ネガティブに傾かないようにしてみましょう。
特定の個人への非難だと思われないよう、毎回同じ人の行動や発言だけを話題にするのも控えたほうが無難です。
悪口を言われたときの対処法
悪口を言われると傷ついてしまうは、誰でも同じ、悪口を言われてもあまり気にしないようにするのがいちばんです。悪口に対して悪口で応酬しても、結果はさらに悪くなるだけ、どんなに優秀な人・良い人でも批判されることはあるものと言い聞かせ、大らかな気持ちで聞き流すようにしてみましょう。
また悪口の内容に心当たりがある場合は、自分の発言や行動を修正するように努力してみましょう。心当たりがまったくなく、濡れ衣だと分かっている場合には、悪口を言っている人に問題があります。一人で悩みこんで、不要なストレスを抱えるのはやめましょう!
まとめ
常に悪口を言う人というのは、もはや習性のように聞き手がいると、とにかく悪口を言ってしまうようです。
ただ悪口を聞かされるほうとしては、知人や友人の悪口を聞かされるのは非常に辛いもの、同調も出来ず、ひたすら聞かされるだけで、ストレスが溜まる一方です。悪口を言う・聞いてしまうという不毛な関係に身を置かないよう、悪口で盛り上がる場からは出来るだけ遠ざかりたいものです!