自己嫌悪を感じるのはどんなときでしょうか。仕事で失敗したとき、家事や子育てに疲れたとき、他人と自分を比べて劣等感を感じたとき、恋愛関係がうまくいかないとき、職場での人間関係に悩むときなど、自己嫌悪に陥る場面はたくさんあります。
いったん自己嫌悪を感じると、自分の嫌なところばかりが目に入ってしまい、落ち込む一方です。自己嫌悪を感じて落ち込んでいても、問題は解決しないばかりか、自分に対する自信も喪失してしまいます。
自己嫌悪に陥ったときの対処法についてまとめてみました。自己嫌悪に陥ることの多い方や自分に自信のない方にぜひ読んでもらいたいまとめになります。ネガティブな考え方から脱却し、自分に自信を持ち積極的に人生を切り開いていきましょう!
自己嫌悪の原因とは
「言われたことが出来ない」
自己嫌悪してしまう典型的なパターンの一つが、言われたこと、指示されたことがその通りに出来ないことです。職場で書類の提出期限を守れない、友達との約束が守れない、など、このようなことが出来ないと、基本的な社会マナーに欠けると思われかねません。
言われたことが出来ないのは、やらなければならないことをすべて先送りしているせいかもしれません。結局やらなければならないことは、あとでも出来ると思わずに出来るときにすぐ行うようにしましょう。
「頭では分かっているけど行動に移せない」
自分の行動を変えるにはどうしたらよいか分かってはいるけれども、なぜかうまく行動に移せない。これも自己嫌悪に陥る原因の一つです。人を傷つける発言が多い、失言が多い、つい一言余計なことを言ってしまう、などのくせがある方は、極力このような態度を控えるようにしましょう。
言葉にしろ行動にしろ、しまった、と思っても後の祭り、言わなかったこと、しなかったことには出来ません。
「他の人のように出来ない」
周りの友達と比べて、どうして自分はあのように出来ないのか、と考えた途端に自己嫌悪に襲われる方もいるでしょう。自分は自分、人は人と思い切る勇気が必要です。どんな人にも生まれつき備わっている素質や能力はあるものです。出来ないことよりも出来ることに集中するようにしましょう。
「自分で決めたことが守れない」
ダイエット、禁煙、資格挑戦など、自分で決めたことを中途で断念することも、自己嫌悪につながります。断念する理由は何であれ、いったん決めたことをやめるのは自分の価値を損ねることになります。計画を立てるときは慎重に、無理な目標は定めず無理なく行えることから始めるようにしましょう。
自己嫌悪克服方法 立ち直り方
自分なんて、という考え方を捨てる
価値のない人間などいないと言い聞かせましょう。何かに失敗したり、落ち込んだりすると、どうせ自分なんて、という自暴自棄でネガティブな気持ちに襲われそうになりますが、このようなネガティブな気持ちを抱えてしまうと、自分に対する自信を喪失してしまいます。
人間である以上、誰にでも多少の失敗や失言はあります。一つのことに失敗したからといって、その人のすべてが駄目なわけではありません。どうせ自分なんて、という言葉が口癖になると、自分だけでなく、周囲の人をも憂鬱な気分にさせてしまいます。極力ネガティブな考えは捨てるようにしましょう。
自分か嫌になったら気分転換を図る
ふとした瞬間に自分がいやになり、自己嫌悪を感じそうになったら、とりあえず今行っていることを中断し、一呼吸入れるようにしましょう。気持ちが塞いでしまう前に、まったく別のことに気持ちを向けるようにすると、自己嫌悪に陥ることを回避できます。
自分の駄目なところ、悪いところばかりを考えてしまうと、気持ちはどんどん落ち込んでいきます。いったん自己嫌悪の深みにはまってしまうと、そこからなかなか脱却できなくなります。自己嫌悪を感じそうになったら、とりあえず他のことに気持ちを集中させましょう。
他の人と自分を比較しない
自分と他人をむやみに比較するのはやめましょう。人にはそれぞれ異なる長所や短所が備わっています。自分にない長所を他の人が持っているからといって、いちいち自己嫌悪に陥っていては、自分の長所を伸ばすことはできません。
能力や素質、性格などは必ずしも数字だけで測れるものではありません。仕事にしても家事にしても、すべてのことをオールラウンドにうまくこなせる人というのは少ないはずです。
自分にはない他人の良いところばかりを考えるのではなく、反対に自分にはあって、人は持っていない素質や能力について考えてみるようにしましょう。
自分に対して厳しく当たらない
失敗したり、うまく出来ないことがあると、周囲の人は立派にこなしているのに、なぜ自分だけ出来ない?と自分に対する怒りが沸いてきます。自分に厳しいのは社会人として悪いことではありませんが、あまりにも厳しい基準を自分に求めると、辛いのは自分だけ。
周囲の人だけでなく、自分に対しても客観的且つ公平な視線を注ぐようにしましょう。出来ないことを責めるばかりでなく、成功したとき、うまく出来たときには、自分で自分にご褒美をあげるくらいの気持ちで臨むと自己嫌悪を回避することが出来ます。
自分のことを好きになる努力
世界にただ一人しかいない自分という存在。周囲の人からありのままの自分を受け入れてもらうには、まず自分自身が自分のことを受け入れなければなりません。
長所も短所も含めて、自分というありのままの存在を認めることからはじめましょう。自分のことが嫌いなままでは、周囲の人に対してポジティブにはたらきかけることも出来ません。自分に自信がなく、自分の能力や才能のなさが嫌い、こんな状態にあっては自己嫌悪に落ちるのも当たり前といえます。自分のことを受け入れ、ありのままの自分を好きになる努力をしましょう。
自己嫌悪感をばねにする
激しく落ち込むのは出来るだけ避けたいものですが、どんなに気をつけていても、軽い自己嫌悪に陥ることはあるものです。自己嫌悪を感じたら、精神的に深い痛手を負わないように、自分を必要以上に追い込むことはやめましょう。
その代わりに、この否定的な気持ちをばねにして、さらに自分の得意なことや長所を伸ばすようにしましょう。ただくよくよするのではなく、自分の駄目なところ、出来ないことを克服するという強い決意を持つようにすると、自己嫌悪から脱却できます。
人に自慢できることを作る
人に自慢できることが何もないという精神状態もまた自己嫌悪につながります。自己嫌悪は自己否定につながりやすく、心の中で膨らませてしまうと、アイデンティティーの崩壊にもつながりかねません。
自分の得意なことや自慢なことをたくさん作り、自分の核となるアイデンティティーをしっかりと確立するようにしましょう。人に自慢できることがあると、くじけそうになったときに寄りかかれる柱になってくれます。
気の合う友達を増やす
気持ちが不安定なとき、寂しいときに、一人でいると自己嫌悪に陥りやすくなります。同性、異性を問わず気の合う友人が大勢いる人は、自己嫌悪になりにくいといわれています。
気の合う友人、同じ趣味を持つ友人、職場の同僚、学生時代の友達など、多様な人間関係を維持していると、自己嫌悪に陥るひまもありません。またいろんな種類の人と交流することにより、世の中にはいろんな価値観と生き方があることを知ることが出来ます。
画一的な世界に生きていると、ついつい平均値や標準ばかりを求めてしまい、これが原因で自分のことを基準以下だと思い込んでしまいます。一人一人の生き方を認めることが、自分の生き方やあり方を認めることにつながります。
完全でなくてもいいと言い聞かせる
理想の高い人ほど、毎日の生活に完璧さを求めてしまい、頑張ってはみるものの結果が追いつかず、そのために自己嫌悪に陥ってしまいます。常に高い理想と目標を掲げて頑張るのは立派なことですが、それでかえって心身を疲れさせることがないよう気をつけましょう。
たとえどんなに望んでも、完全な人間など存在しません。自分にとっては短所や欠点だと思われることも、自分のことを大事に思ってくれる人たちから見れば、魅力の一つということもあります。完璧さを追求するのはほどほどにして、肩の力を抜き自然体で生きてみましょう。
自己嫌悪になるのを防ぐ努力
いつも同じ間違いをおかしてしまい、自己嫌悪してしまうという方は、同じ間違いを何度も繰り返さないように注意してください。同じ間違いを繰り返してしまい、その都度自己嫌悪に陥ってしまうという悪循環を繰り返すのは、絶対にやめましょう。
同じ間違いをする、自己嫌悪に陥るという悪循環を繰り返すうちに、自分は結局駄目な人間なんだ、という意識が植え付けられてしまい、自己嫌悪の度合いも激しくなります。
予定をびっしり詰めておく
自己嫌悪に陥る暇もないほど、忙しい毎日を送るようにしてみましょう。何もせずにぼんやりしていると、余計な雑念が入りこんでしまい、考えなくてもいいことを考えるようになります。
自分に対する自信がない方や、精神状態が不安定になりやすい方、一人で過ごすことが多い方はとくに、何もせずにじっとしていることがないよう、仕事がオフの日は仲の良い友達と買い物に出かけたり、グループで行動したりして、暇を持て余さないようにスケジュールを調整しましょう。
すべてをシャットアウトし現実逃避
自分が嫌になり、自己嫌悪に陥いりそうなときはまず気分転換を図るのが常套手段ですが、それも面倒に感じられるときは、とりあえず現実をシャットアウトし、現実逃避に浸ってみてもいいかもしれません。
疲れているときはとりあえず寝てしまうのも現実逃避の一手段、他には好きな映画を見たり、コミックや本を読んだりと現実逃避の方法はさまざま。考えすぎて自己否定するよりは、一時的に空想の世界に浸るほうが、害が少ないといえるでしょう。
変えることの出来るものは変えてみる
素質や能力といった潜在的なものは、自分の努力だけでは変えることが難しいかもしれませんが、ファッションや言葉遣い、社交マナーなど、少し努力すれば変えることの出来るものは、頑張って変えてみるようにしましょう。
人付き合いが苦手な方や初対面の人と会話するのが苦手な方は、人間関係を円滑に運ぶためのポイントを押えるようにしましょう。服装に関しては誰の前に出ても恥ずかしくないように、清潔感の溢れるきちんとした着こなしをしているだけで、劣等感を克服することが出来ます。
人に好かれるような性格を目指す
周囲の人に嫌われているに違いないと自己嫌悪に陥る人がいます。嫌われているかもしれないと思うのであれば、人に嫌われそうな言動は慎み、どうしたら周囲の人に好かれる性格になれるかを考えましょう。
周囲の人から好かれている、頼りにされているという実感が沸いてくると、自分に対する自信につながります。性格が良く、頼りにされるようになると、自己嫌悪のような自己否定的な感情を抱くことは少なくなるはずです。
客観的に物事を見る
自己嫌悪とはいわば主観的なものの見方。自己嫌悪とは、自分で自分の価値を過小評価している状態だともいえます。自分が考える自分の姿と他人が考える自分の姿が一致するとは必ずしも限りません。
自分のことも第三者の視点から冷静に判断するようにしましょう。悪いところや落ち度だけでなく、自分の良いところややり遂げたこと、人の役に立ったことなども考え合わせ、客観的に自分を位置づける習慣をつけると、自己嫌悪に陥らずに済みます。
少しずつ自分を変えていく
何かあるたびに自己嫌悪してしまう方へのアドバイスは、無理せず少しずつ自分の性格や行動を直していくことです。変えたほうが良いことは変える努力をしつつ、どうしても変えることのできない部分は、自分の個性の一部として受け入れる努力をしましょう。
いきなり自分の性格や行動を改めるということは困難です。毎日の積み重ねで少しずつ自分の理想に近づけていくようにしましょう。
まとめ
人間である以上、誰にでもあやまちや短所はあります。完全であることを目指すよりも、より自分らしい、個性的な生き方を目指したほうが、結果的には自分に有利にはたらきます。
自己嫌悪しているだけでは何も新しいことは生まれてきません。気持ちを切り替えるスイッチを見つけ、自己嫌悪という非生産的な悪循環から脱却するようにしましょう。